Festina Lente3

Festina Lente3(ゆっくりいそげ3)は現在進行形。(ゆっくりいそげ 続編)還暦を迎える年から再スタートした日記です。

1週間前まで父は生きていた

初七日を過ぎて

1週間前まで父は生きていた。
午前中は「サラメシ」の山形のさくらんぼ農家を楽しそうに見ていた。
台所に土曜に農家から買い求めた茄子の山を見て嬉しそうに、
玉ねぎと味噌炒めにしてくれというので夕食に作った。
昼間、元気に車を運転して出かけ、福神漬・味噌にんにく・蜂蜜入りにんにく、
ハンドカバーや麦茶などを買ってきた。
出かけるたびに新しいエコバッグで帰って来るので、孫娘に笑われていた。
今回は花柄だよって。

午後夕方近くなって、楽しみにしていた夕食を食べる前に、
腹具合がおかしいと言い出した。
医者に行こうか、救急車を呼ぼうかというと、日曜だから
月曜に医者に行くと何度言ってもきかない。
お腹の不調は時々あることだし、いつものことのように思った。
トイレと自室を行ったり来たりするのも。

よく、月曜の早朝、言葉を交わし出勤前に倒れている父を救急搬送。
あっという間に、父は逝ってしまった。
関西では亡くなる前日から1日目と数えるので、昨日土曜が初七日になる。
でも、自分の感覚では今日が初七日だ。
1週間前まで父は生きていた。生きていた。

何で構成されている?(暇潰し)

私を構成する5つの漫画

ネットで流行っているみたいなのでやってみた。
結局、思春期の頃に読んだものが真っ先に思い浮かぶ。
古い順からだと、サイボーグ009ワイルド7ポーの一族トーマの心臓
銀の三角ということになるかな。少女漫画少年漫画、
両方から選んだからこうなってしまったけれど、
年代別で選んでも良かったかも。
もしくは小中学生時代、高校時代、大学時代、とか、
1980年代、1990年代とか年代で湧けても良かったか。
ああ、逃避的に時間を使ってしまったな。


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気が付くと、デザイナー以外は、結構シリーズというか長編。
歴史もの文学ものが好きな自分の好みが如実に出てくる。
ちなみに私は単行本買い。
雑誌買いは高校時代の別冊マーガレットまで。


本当に5つに絞るなんて難しい。
読書メーターの某企画に参加すべく100冊選んでいても、
なかなか精選できずため息をついているのに。
文章は量を増すのではなく削るのが肝要と心得ていても、
己が身のダイエットがままならぬ怠惰さそのままに、文章も、作品数も、
色んなものが削れぬままずるずる来ている。


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定年フェイドアウト、お付き合いダイエットも、
何だか水臭くて寂しいけれど、仕方がないことなのか。
フェイスブックをしない自分にとって、リアルな付き合いが当たり前だっただけに、
今や周囲の必要度の低い自分を日々実感すること多々。
SNSのお付き合いも心の支えだなあ。
あ、でも、パンデミックかまびすしい世の中、
こんな風にネットで暇潰しできるのはまだ平和な証拠か。
そうかもね。

わずらわしい人間関係に悩むあなたが「もう、やめていい」32のこと

わずらわしい人間関係に悩むあなたが「もう、やめていい」32のこと

  • 作者:石原 加受子
  • 発売日: 2017/02/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
マンガでわかる世界の名著

マンガでわかる世界の名著

タフに生きる人と犬

野生の呼び声

仕事を無理やり定時に終えリハビリに通い、気分転換に『野生の呼び声』鑑賞。
今、コロナでかまびすしい世間とはかけ離れた映画の中の大自然
犬好き動物好きにはたまらない映像。
我が家ではもう犬を飼ってはいないけれど、中型・大型犬が好きだったから猶更。
主人公は犬で脇役がハリソン・フォードだよね、この映画は。
南部の飼い犬が逞しく変化する過程が見もの。


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犬ぞりジー、ハーの掛け声、どこまで手が入っているのか、
もの言いたげな動物たちの表情やしぐさ、老いても頑張る俳優。
主演俳優が有名だから脇役は全て動物でもOKって感じの作り。
前半の郵便配達の場面は良かったが、実写とはいえ、
ふんだんにCGが使われてはいるので興ざめな部分も。
まあ、ジャック・ロンドンの作品が映像化され広く知られるのは嬉しい。


白い牙 (新潮文庫)

白い牙 (新潮文庫)


数が増えすぎた人間が淘汰されるのは当然の自然の摂理、
予定調和的に起こるべくして起こった、今のコロナ、パンデミックなのか。
愚か者に命を奪われるものあれば、自然の懐で逞しく生きていくものがいる。
ゴールドラッシュの欲にくらんだ夢とは裏腹な主人公の設定。
純粋に夢見るものは、美しく、儚い。
若い人は死亡フラグが立っているとでも表現するかな。


あれ、しかし、主演のハリソン・フォード
役柄の上とはいえ、息子との絡みで不幸になる結末が続く気がする。
スターウオーズといい、この作品といい、映画の中では損な?父親役。
宇宙を背景にした西部劇、スターウォーズの中でフォースを持たず、
普通に体力と胆力で勝負していたハン・ソロとカイロ・レン
今回はたまたまかな、偶然かな。
役柄とは異なり、本人はタフに業界で生き抜いている。
77歳というのに、頑張るねえ、かっこいいなあ。
かくありたいもんだ。

コロナでも誕生日は来る その1

老母は87歳

母は今日で87歳になった。昭和8年生まれ、戦争を経験した世代。
今でいう中学1年生の時に終戦。女学校の一年生だね。
村からおよそ片道8キロを歩いて通ったという。往復16キロ…。
2時間かけて徒歩通学ってことですか、いやはや、想像できない。
往復4時間は平日の私の睡眠時間に匹敵。
農家の生まれだから、もちろん家の中でやることは多い。
されど、都会育ちの同い年の従姉妹が疎開してきていて同居。
何かと比較され悔しい思いをしたことも多かったらしく、
何度その苦労話を聞かされたかわからない。



母は87歳。よく、ここまでご無事で…と言いたいが、結構呆け呆け。
ほぼ、1日の大半を布団の中で横になって過ごしているものの、
食事や排泄・入浴は何とか自力で出来るので、頑張ってもらっている。
それが、運動になるからね。多少の粗相はあれど、気にしない、気にしない。
記憶はまだら、やることは? 普通のように見えたり、鬱病患者のようだったり。
機嫌が悪いのか全然わからな時も多い。私は自分の未来を観る気持ちで眺める。
そして、娘にもこの状態を知っておいてもらいたいと思っている。
酷な話かもしれないが。



朝から着替えて食卓に座っているので、体調がいいのかなと思うと、
○○へ行くと言ってきかない。退職してから20年以上も経つのに、
まだ職場に行って仕事をしようというのか。やれやれ。
私も将来こんな風になるのかなあ。
でも、コロナの未来は今のところ見えない。
かつてこうだったという前例がない、何もかも初めての事態だから。



先ほどから何度もニュース速報が流れているが、
1か月をめどにしなくてもオリンピックは中止か延期のどちらかを選ぶしかないだろう。
素人考えても今の状況を鑑みればわかることだ。
参加することに意義があるのなら、来られるものだけ受け入れて
通常開催を主張・強行してこそオリンピックというのは詭弁だし、
それこそ「おもてなし」に反するのではないか。
平和の祭典なら猶更、世界中がパンデミックに喘いでいる時に、
国力を何に注ぐか考えれば五輪どころではないだろう。


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そもそも、国内が自然災害に苛まれている時に
欲ボケになっていたことを棚に上げて、面子ばかり気にしている場合か。
大国や隣国の顔色を窺って忖度している場合か。
自分の国のことを憂える真心、誠は無いのが政治なんだな…。


こちらは高齢の両親がこの病に罹らぬことを祈るだけ。
もちろん、自分もそうだが。家族全員、息災で過ごせることを祈るだけ。
老母の誕生日、コロナでも誕生日は来る。日常生活は送らねばならない。
出来るだけ平穏に、健康に、日々が過ぎることを祈るしかない。
出来ることはやってみるが、人との接触が危ぶまれる中、
外部のリハビリや、通所サービスなどもってのほかなので、
普段から家に閉じこもって自分の世界にいる老母の日常は、
今までと大差なく流れている。


付き合いが悪い、サービスの利用が下手と揶揄されてきたが、
少なくとも今は、我が家にとっての日常が流れている。
これが、長く続くように、この静かな日常が。
お母さん、誕生日おめでとう、87歳。
これからも、元気で。

blue、blue、blueMonday 

凹む連休、金土日

急に気温が上がって蚊はわくわ、
菜の花はイッキ咲きして食べ頃が駄目になるわ、
陽気がいいのにどこにも旅行に行けるはずもなくコロナで塞ぎ込む中、
片付けものと書類仕事にうんざり。
気分転換に出かけてみれば、外食御用達のランチは満席。
されど、上げ膳据え膳の有難いこと。


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本が読み辛くても本の話題を読める読書メーターは楽しいが、
読メ中毒になっているようで自分が怖い。
もっとも、ツィッターもインスタもしない、スマホも無い私だから
中毒具合は知れているとは思うのだが…。
実際、本を手に取って整理するのなら私設図書館が開けるぐらい本はあるから、
専用の司書が欲しいわ。…アホなこと考える真夜中。


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足(膝)が痛くて歩くのが辛くて外出しなくても、
椅子に座り、腰掛けられればTVもPCも見られる。
NHKの顔ヨガドラマ「ムンクの叫びはビューティフル」を
一気に全編見てほぇー…。こういう番組作りもありか?
ヨガと恋愛ドラマを一緒くたにした。


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友達は寮や下宿をゲットしたのに自分は通学生のままで、
ドリンコート伯爵(「小公子」に出てくるリューマチの足の痛みで不機嫌な主人公の祖父)と
化した母と難聴・認知症の祖父母との日々に嫌気がさし、ご機嫌斜めの娘。
こっちも好きで不機嫌ではないのだが、思うように片付けも料理もできない3連休。
天気が良くても行楽は勿論、遊び暮らすことのできない腹立たしさ。
ね、いいお天気でしょ?


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仕事は杖をついてでも出かけなければ…、うんざりの母に代わって、
ゴミ出しや洗濯もしない、つまり家事手伝いもせずいるのだから、
そんな娘にこちらも切れて当たり前。
その荒んだ気持ちの連休を読メを頼りに生活。
ああ、現実は辛い。春分の日、土曜日曜、
楽しい計画が実施できないコロナ禍の連休は辛い。
そして出勤を控えた連休最終日は辛い。

戦争映画は苦手だけれど

1917 命をかけた伝令

20200319 木曜、何とか仕事のめども立ち、ほっと一息。
見よう見ようと思っていても、なかなか見られなかった映画、
家人からは良かったから是非というお勧めの映画、
けれどもなかなか見る踏ん切りがつかなかった映画。
近隣のシネコンの最後の上映時間に間に合ってやっと見られた
「1917 命をかけた伝令」。(原題は「1917」)


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でも、本当は戦争映画はとっても苦手。
NHKの『映像の20世紀』じゃないけれど、怖いもの見たさに近い感覚。
若い頃に読んだ後に知った「西部戦線異状なし」を始め、
リアルタイムで鑑賞した「地獄の黙示録」「プラトーン」は結構トラウマもの。
プライベート・ライアン」はむろん。
硫黄島からの手紙」「戦場のピアニスト」、
自分が旅したことのある異国の地だと、こたえる。



ライフ・イズ・ビューティフル」や「アメリカン・スナイパー」だって。
地域や時代は関係なく、昔だろうが今だろうが、戦争が、飛び交う銃弾が、
人の生き死にが簡単に、一瞬のうちに、奪われていく様を見て気持ちよいはずがない。
今回も話題になっていた「ワンショットの映像の迫力」とやらには興味があったが、
兄を助けるために必死に走り、戦友を瓦礫の中から救い出し、
墜落する飛行機から敵兵を助け出すような心優しい若い兵士が、
あっという間に命を失う様子は、その後の怒涛の展開と映像の中で、
映画後半を際立たせるために余りに軽く扱われているような気がして、
何だかもう、それは見ていて辛かった。


アメリカン・スナイパー [Blu-ray]

アメリカン・スナイパー [Blu-ray]

  • 発売日: 2015/12/16
  • メディア: Blu-ray

辛いのになぜ見るのかって? 
じゃあ、なぜこんな映画は作られ続ける?
聞かなくてもわかっているでしょう?


戦争を知らない世代が演じる戦争の一幕。
冒頭の景色と終幕の景色が重なるブックエンド形式、
草原と花という自然の中で、
何とも醜く哀しい人間の諍いが、生と死が哀しすぎて辛かった。

紙魚の住処 ネズミの心配

本と図書館と我が家

今朝、日曜は青空、気分は悪くなく、
2度目の洗濯機を回している間に、久々に肉じゃがを作る。
ちゃんと牛肉で、おまけに玉こんにゃく入り。

今は木瓜ぐらいしか咲いていない我が家だが、
あと1週間もすれば家庭菜園の菜の花が咲きそうだ。
膝は痛くても食欲は無くならない。
関東に住む友人が、落ち着いたら図書館シリウスへ行こうという。
本と星が一緒に?
何でもとても素晴らしい図書館なんだそうだ。
コロナ影響下、都会の図書館開館は危うい現在だが。

読書メーターのイベントに参加したくても、既定の100冊も本を選べるか?
選べないなあ、かといって、10冊未満も寂しいなどと思いながら、うとうと。
あれもこれも、影響を受けた本、どういう意味で影響を受けた本?
基準は何と? リアルタイムで? 若い頃の? 仕事をしてから?
人生で影響を受けた本は沢山あれど、選択基準が実に曖昧でぶれる。



偏った読書生活を思いめぐらす私の耳に、
頑張って片付けたはずの実家の台所からネズミの鳴き声が。


ああ、野中の木造建築は如何せん、侵入者を防ぎきれない。
カラスが屋根のアンテナをつつき、洗濯機の裏に蛇がとぐろを巻き、
かつて玄関の三和土の板の隙間から野良猫がセキセイインコを攫い、
軒下や植木鉢の陰に蜂の巣、羽目板から鳥が、
食べようと思っていた蜜柑や金柑はいつの間にかムクドリにつつかれ、
夏の果物類はカナブンとナメクジに、庭も家の中も自然と共存状態で…。


同様に我が蔵書も紙魚の住処となっているに違いない。
湿気の多い我が国の本、図書、蔵書、木造の家をきしませつつ、
食物連鎖の片隅にひっそりと、音もなく、本を食(は)んでいる。
大っぴらに何でも齧りに来るネズミは更に心配。
春の心配。

しみのすみか物語 (夕陽亭文庫)

しみのすみか物語 (夕陽亭文庫)