Festina Lente3

Festina Lente3(ゆっくりいそげ3)は現在進行形。(ゆっくりいそげ 続編)還暦を迎える年から再スタートした日記です。

花金? 13日の金曜日

別役実、逝く

コロナと仕事と膝の痛みで呟きも減少気味だが、ちゃんと生きてる。
変則仕事の遅いランチ後、タブレットを見ればトム・ハンクスがコロナ罹患とな。
でも、私には別役実逝去のニュースの方がインパクトあった。

風の演劇:評伝別役実

風の演劇:評伝別役実


直接顔を見て声を聴いて自分の書いた拙い作品を評価して貰ったことがある、
遠い遠い昔を思い出す。まだ怖いもの知らずで、文章を書きたいと思っていた頃。
劇そのものを観ることも少なかったのに、野田秀樹の作品に影響され、
脚本の書き方も知らないのに、学校の教科書の台本をイメージして
大胆にも原稿用紙にいきなり文章を書いて、誤字をホワイトで治しまくり、
それでも誤字や抜けた字があったままの原稿用紙を、
推敲もそこそこに送った後にも先にも立った一作が、
最終選考まで残った意味さえも分からずにいた、あの頃。


夢を見るにはもはや遅く、日当たりの悪い枝の陰の実が、
カラスにつつかれて落ちて、一瞬、日の目を見たような、
あの日、市内の会場に出かける道さえ分からずに、
地下鉄を降り、タクシーを拾い、却って交通渋滞に巻き込まれ、
どうにかこうにか辿り着いた時。


一体全体、本当に何とおバカな若い頃の無謀さ。
今は、それさえも懐かしい。
2,3日で一気に原稿用紙50枚ほどを書いた、憑かれた状態。
何かしら書いて見たいもの、衝動的なものに動かされることがあった頃。
エネルギーが訳の分からない、当てのないものに向かって、
形をとることがままあった頃。

芸術に携わる、などということがどういうことなのか。
夢を持つこと、形にすることがどういうことなのか、
舞台とは、演劇とは、何なのか、何も知らなかった頃の、
あの訳も分からず、「書いてみたい」だけで書いてみた頃。
それで書けてしまった頃、書いてしまった頃。
その、やみくもさを育てることさえできなかった頃。
あれは、何だったのだろう。

ことばの創りかた―現代演劇ひろい文

ことばの創りかた―現代演劇ひろい文

  • 作者:別役 実
  • 発売日: 2012/11/01
  • メディア: 単行本

スマホを落としただけなのに

さすがに週末だし、仕事はほぼ定時で上がらざるを得ない状況なので
スマホを落としただけなのに2」を見てきた。
まあ、1よりも面白かったような気もするというか、
余り怖くないからストーリーを楽しめたというか、
うーん、何と言うべきかな。


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サスペンス感は減った分、人間ドラマっぽくなっていたというか。
いや、警察側がおバカ過ぎて何なんだっていうか。
続編作る気満々の終わり方、やれやれ、3匹目のドジョウ狙いですか。
スマホを持たない私はスマホの便利さよりも、危険性、
怖い面を強調する教育的側面を面白く感じたかな。
スマホ、風呂場持ち込み危険!
安易に繋がる世界は安易に覗き見されるってことだね。